(症状と、その改善方法)

慢性便通異常というのは、ある時は便秘が続いたり、ある時は下痢が続くといったパターンで、正常な便通が得られない状態を言います。

慢性下痢の場合は、緊張状態に置かれた時に下痢になるというようにパターンが決まっていますが、慢性便通異常の場合は、同じように緊張状態に置かれても、下痢になる時もあれば、便秘が続く時もあるというように、一つのパターンに収まりきらないものなのです。

ただ、この慢性便通異常の場合には、薬の影響もあるのではないかと思います。

つまり、下痢のために飲んだ薬の影響で、今度は逆に便秘になってしまうということもあるのではないかと思います。
言い換えれば、薬の過剰摂取のために起こる副作用的な要素があるのではないかと感じます。

ですから、薬に頼らないようにしていけば、慢性下痢か慢性便秘か、いずれかのパターンに収まるように思います。

ただ、この慢性便通異常の場合も、その根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、緊張や不安に対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。

つまり、胃腸の薬や精神安定剤を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。