概要と主な症状の説明。
過敏性腸症候群は過敏性大腸症候群(IBS)とも言われますが、胃腸の調子の悪さをベースにした症状になります。
そして、この症状はほとんどの場合、自律神経失調症(神経症)が、その根本原因になっていると考えて良いと思います。
つまり、胃潰瘍とか、胃腸に実際に異常があるということではなく、胃腸の調子の悪さに対する、「とらわれ」が原因になっている場合が、ほとんどだと言って良いと思います。
ですから、薬を飲んだり、場合によっては手術したりという治療をされることもありますが、この方向の対応では、根本的な改善には結びつかないと言えるのです。
しかし、残念なことに今は専門の病院でも過敏性腸症候群の個々の症状だけに目を向け、これを薬などで取り除こうとする方向の治療になっているように思います。
そして、このために、何年、中には何十年と、過敏性腸症候群の症状に悩んでいる人が増えているように感じます。
しかし、元の原因になっている神経症の「とらわれ」を森田療法などの精神療法によって治療していくことが出来れば、過敏性腸症候群の症状は充分、改善してくるものなのです。
過敏性腸症候群の症状は具体的には下記にまとめたような形で現れることが多いものです。
ただ、症状の現れ方はいろいろな形がありますが、森田療法などで適切な治療をしていけば薬を飲まなくても充分、治していけるものなのです。
繰り返しになりますが、今は過敏性腸症候群の症状を薬で治そうとする傾向が強くなっていますが、この方向では根本的な治療にはならないと思います。
つまり、過敏性腸症候群の症状は、もともと胃腸など体の異常から来る病気ではないからなのです。
神経質性格という内的要因を持った人が、誤った認識に引きずられ、マイナスの行動を繰り返すことで起こるようになった、マイナスの癖(とらわれ)から来る症状だからなのです。
ですから、いくら薬によって症状を表面的に押さえ込んだとしても、この元になっているマイナスの癖が直らない限り、根本的な改善には結びつかないのです。
しかし、神経症が原因となっている過敏性腸症候群の症状は森田療法などの精神療法により治療していけば、充分、根本的に克服していけるものなのです。